2018年09月

【ワンコの想い出 -5-】

noie


記憶にはないが「大きいアーデン」という犬と「小さいアーデン」という犬を別の時期に飼っていたらしい。小さいアーデンはワイアーフォックステリアだ。写真は見たような気がする。無論そんな犬種名を幼児の私が知る由もなく後年母親から聞いた。
スタンダードプードルは30kgにもなる大型犬だが、トイプードルはどうかするとその1/10の体重もない。大きいアーデンと小さいアーデンはそのような関係の犬だったのだろうかと思う。
今、家で一緒に暮らしているノイ(Noie)くん【写真】は、ミニチュアシュナウザーだ。スクエアな体型とトボけたような顔の表情がワイアーフォックステリアに近似していると思う。

【ワンコの想い出 -4-】

鹿児島市の原良小学校の隣にあった昭和幼稚園に、歩いて、一人でまたは上村卓也とふたりで通っていた。4〜6歳の記憶を辿って今GoogleMapsを見てみると、多分最初頃は城西2丁目20番、後に2番の東の端に移ったのだと思う。
最初の家は古くて大きかったが、間取りなどは流石に思い出せない。
 白黒テレビで観たキングコング・ジュニア(最期は人を救って沼地に沈んでいく)や初期のポパイやニトログリセリンのドラム缶をトラックで運ぶ使命を帯びた日本兵の映画(兵隊やくざ?)、泣いている赤ん坊(弟)の膝にあった真っ赤な楕円形の痣を不思議に思って見つめていたこと、玄関の前に停めてあった親父のオートバイ(多分トーハツ125)が倒れてきて下敷きになり動けなかったところへ、丁度良く飯塚から訪ねてきた叔父の康之さんに救われたこと・・・。そんな記憶が断片的に浮かぶ。

犬が居た。大きなシェパード。母屋とは庭の対角あたりに繋がれ、材木か何かが積んである上に、いつも首を立てて伏せ姿勢をとっていた。仔犬を見たり触ったりの記憶がないので、おおかた親父が成犬を貰ってきたのだろう。新聞記者だったので、警察にも知り合いはあったろうから、もしかすると退役した警察犬だったのかもしれない。
 Ham少年はこの犬が嫌いだった。名前はラッキー(日本語だと吉田の「吉」だね)だったと思う。幼稚園から戻って庭に入ったときに、私を見て野太い声で吠えられる毎日が怖かったからだ。私よりもずっと大きい身体の犬なので近寄るのも怖かった。今思うとシェパードは賢い種類の犬なので吠えるのは威嚇しているのではなく「おかえりなさい」を言っていたのだろう。近寄ると吠えていたのは喜んでいたのだろう。

ある日幼稚園からひとりで帰って「また吠えられる嫌だなあ」と覚悟しながら庭に入るも、吠えられない。
ラッキーを見やるといつもの首を立てた伏せ姿勢。口はキリッと結んでいたようにも思う。じっとして動きがなかった。不思議に感じつつも家へ入りながら「目がヘンだった」とだけ、ちらりと思った。そしてすぐにラッキーのことは頭から消えた。
 夕食のときだったろうか、母親がラッキーが死んでいたことを父に話しているのを聞いた。少しほっとし、すこし驚いた。
 
そんな姿勢を保ったまま死ぬなんて、弁慶か。やはり退役した警察犬だったのだろうと今にして思う。

【ワンコの想い出 -3-】

ドールは元々寿司屋で飼われていた犬で、どういう経緯か親父が譲り受けてきた犬だ。相当イイもの喰って育ってきたらしく、冷や飯に冷や汁ぶっかけたような、当時の典型的な犬飯など見向きもしない。母親が苛立って「この犬は贅沢か!」と吐き捨てていたのを思い出す。おまけに懐かず、従わない。親から散歩を命じられて出かけても、行きたい方向に進めないことばかり。歴代の犬の中でもナンバーテン(最低という英語表現だべ)、好きになれなかった。
ちょくちょく家出をする犬で、1〜2日行方不明なことはよくあったが、ある時1週間くらいも帰って来ない。Ham少年は家の庭で一人遊びをしていた。しゃがみ込み、棒で土(赤煉瓦を細かく砕いたような、粗い赤い砂利だった)に何か描いていたと思うのだが、その最中にふと、好きでもない飼い犬のことを思い出して、もう帰って来ないのかなぁ、などと考えていた。
とっと、ととっと、と(じゃ、じゃという音が混じる)・・・なにかの不規則な足音が近づいて来た。顔を上げた。ドールだ。
痩せこけて毛並みもばさばさとした感じになったドールはHam少年の前まで歩み来ると、そのままバタリと横に倒れた。開いた口から舌をだらりと土の上に垂らし、そのまま息をしなくなった。

【ワンコの想い出 -2-】

友達とふたりで立岩小学校から下校していたら、離れた田んぼの中から、すがるような激しい犬の叫び声がした。何となく聞き覚えのある声で呼ばれた気がし、ただならぬものを感じて恐る恐る近寄ると、掻き分けた稲穂の奥深くで、当時家で飼っていたドール(数日前から行方不明)が虎挟み(罠)に脚を噛まれていたのだ!きっとドールは人間とは異なる鋭敏な能力、声か匂いで見えない私が通るのを感じ取り、助けを求めたに違いない。しかし2年生のHam少年のちからではどうにもならない。大変だ〜!と焦るばかり。
5歳上の兄を呼んだぜ53年前@飯塚市

【ワンコの想い出 -1-】

嵐の夜に親父が仔犬を拾ってきた。びしょ濡れで彷徨い、可哀想だから雨宿りだけさせるのだと。段ボール箱に入れ、上がり口に。夜中、親父の水虫の趾(あしゆび)をカリコリ齧るものがある。親父は可愛くなったのだろう、飼うことになった。名前は『サイクロン』とつけた(笑)45年くらい前のハナシじゃよ。1号本郷猛、2号一文字隼人の時代ね。

【ワンコの想い出 -番外-】

オート井元に「ベル」という小汚い犬が居て、アルバイトの整備士(皆んな学生)たちは、脂で黒く汚れた手をベルの身体で拭いていた。すまんかったのぉ、ベル。
あるとき、数日行方不明のあと白くなって帰ってきたことがある。おっちゃん曰く「海に捨てられたっちゃろうね」
40年以上前のハナシや。
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ジモモ佐賀
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