f987ee72.jpgHONDA DAX
ホンダDAX、ST-50は新聞販売店近くの城西モータースで買った。今思うと何であんなつまんないバイクを新車で買っちまったんだろうかと思うがネ。高校生の春休みにバイトして少しだけ金持ってたわしは「♪そん頃流行ってたコンポステレオ買うんのんかぁ〜、それともぉ、YAMAHA TY50買うんのんかはぁ〜・・・自由だぁ〜〜〜!」と考えてた頃があった。そのときは結局トリオ(後のケンウッドですね)のアンプとチュ−ナー、テクニクスのDDプレーヤー、オーディオテクニカのヘッドホン、ヤマハのテープデッキ等に18歳の肉体労働の対価は消費されたが。でも何でDAXを買う最にTY50にしなかったのか悔やまれる。馬鹿だ。バイクとしての面白さや美しさは数倍もTY50の方が優っていたのになあ。アホだ。トンチキだ。大袈裟に言うとその後の人生の方向にすら影響したかもしれないとさえ思う。
高校の後輩で後に白バイ隊員となり、現在も息子とYZF-R1でレースに出るようなTurnar君というバイク好きがいて、その彼に「DAX買おうかと思ってるんだが、お前のいってるバイク屋に連れて行けよ」と頼んだことがある。鞄の修理屋なんだか養鶏場なんだかよくわからない小さな汚いおよそらしからぬそのバイク屋の若い店主が「DAXや?おお、あるぜ。あそこ。」と指差す先には塗色がキャンディゴールドであることはかろうじてわかるが埃の積もったスクラップのような残骸のようなエンジンさえ載っていない物体が。。。「あのう、エンジンついてないんですが・・・」「あ?エンジン?エンジンあそこにあるぜ。」奥にあるニワトリ小屋の方を指差す店主。たしかにDAXのエンジンらしき銀色の金属塊がごろちゃ、ところがっている。銀色といったって殆ど埃と油ジミの汚い銀色。。。。。。。絶句。
初めてのバイクを入手しようと意気揚々やってきた18歳の少年を「駄目だ、こりゃあ」と落胆させるのに十分なシチュエーションでしたよ、いもとさん。後にあなたからの指導で地金寸前のバイクを再生して同業者に「美しいバイクですねえ」と褒められる程の技術を身につけるとはそのとき思いもしませんでした。(お互いにネ)

で、最初にオーナーとなったのは発表されたばっかしのホワイトDAX。4速ロータリーの変速パターンだが、マニュアルクラッチというヘンテコなバイクをローン組んで買ったわけです。今にして思えばDAXという車はとっくの昔にペイしたカブのエンジンを使ってハンドルを折りたたみ、ステアリング部から前輪を外すことによって四輪車のトランクに積めちゃうよ、がウリのバイクではなかったか。なんで「ブリッジ付固定ハンドル、ブロックパターンタイヤ、マニュアルクラッチのスポーツバージョン」みたいな半ばインチキ商品に乗っちゃったのかなあ俺。ちっともスポーツじゃなくって初乗りであまりのおとなしさにがっかりしたよう。