従来からのインターネットコミュニケーションツールの流れ、
今自分としても、最も利用しているFacebookに思うこと。

インターネット以前のそれはパソコン通信であった。
一般加入回線に音声カプラーを接続して、遅い速度で
ぽつり、ぽつりと文字単位のやりとり。
悪い言い方をするとオタク度の高さときたら
アマチュア無線か、それ以上ではなかったか。
(注:ここでは「オタク」を悪い意味としてではなく専門性の高い趣味として用いる)

インターネットが商用利用されてもすぐには
急速な普及が見られたといえない。
使用回線の帯域の狭さ(=遅いということ)
コンテンツが乏しく、利用価値が低かったこと。
黎明期のネットは確かに待ち時間が多い、つまらない情報だった。
「インターネットは空っぽの洞窟」とさえ揶揄された。
  • 通信インフラ、PC、周辺機器を含めたハードの進歩・低価格化
  • 従量制から固定制への通信利用料の移行
  • ナローバンドがブロードバンドとなり、マルチメディアが可能に
  • OSやアプリケーションのユーザービリティ向上
  • ストリーミング配信や、コーデックなどソフトウェア技術の向上
  • 暗号化や認証、サイト証明などのセキュリティ向上
  • 見せ方(魅せ方)コンテンツ・サービスの充実と向上
  • 国民のIT知識の底上げ、ある程度詳しいにわか先生の増大

それらを得てこそインターネットは爆発的に普及を始めたのである。
個人的には森総理の行ったeJAPAN政策はもっと評価されねばならないと思っている。
有意であったり、利便性のあるコンテンツがネット上に増え
そこへ優秀な検索エンジンがサービスを提供することで
さらに(再帰的に)普及は加速し商業的価値が増大
ネットへの企業参入が拍車をかけるという流れで
進歩進化は今日、今の瞬間も繰り返されては止むことが無い。

片や大企業や公共機関・団体でなくとも情報発信が可能
という新しい状況をインターネットがもたらす。
個人の考えや意見が全世界に向けて発信できるなど
(それも極めてローコストで!)
人類が初めて手にする新しいメディアのかたちだ。
現在に於いても冒険的投資と言わざるを得ない
個人出版やTVCMと比較していただきたい。

しかしそこにはHTMLやCSS、サーバーやFTPといった知識が
必要となる。分かってしまった人にはそう難しいもの
でもないだろうが、一般にはそうではない。
見ただけで不機嫌になる人もいるくらいの
そこには「好きじゃないと出来ない」ものの世界がある。

で、BLOGに代表されるCMSの登場である。ついに誰しもが
知識を持たずしてインターネットに発信する手段を得る。
前後して普及した携帯電話との接続(iモード)も忘れてはならない。
そしてSNSの登場、特定の相手とのみ限定された空間で
コミュニケーションをとる、という楽しみ方が生まれる。
BLOGは始めたものの書くことがない層(ネタがすぐにも切れ
てしまって書けない層)にはすぐにも負担となる。

だからつぶやく。twitterのようなマイクロBLOGが誕生。

しかし、ここまでは「匿名」である。今までのツールでは
「インターネットは危ないから匿名で」みたいな雰囲気があった。
2ちゃんねるにしても名を隠しHN(ハンドルネーム)という
状況下であるからこそ、外野に立って自分は安全な位置から
のみ、好き勝手に無責任な放言、誹謗中傷、罵詈雑言。
実にお粗末、空しいもんである。
炎上なんてものはコメントをつける者が匿名だから起きる、
公開処刑かリンチの類。加虐側は覆面という卑怯な虐殺。

Facebookは実名登録、多くは任意であるものの出生や
学歴、顔写真、職歴、嗜好や思想、交友関係までも晒す。
ネットリテラシーの高い人間でも「いや、Facebookは・・・」と
個人個人情報の露出を嫌ってか尻込みをする人も多い。
が、そこには、それであるからこその特質が生まれるのだ。
つまり「へたなことは出来ない」という、真摯な姿勢なのだ。

であればそこにリアルな人間関係の構築が可能となる。
タイムリーでダイレクトなコミュニケーションがとれる。
交渉を持つ以前に相手の情報を(部分的にでも)得られる
という判断材料の存在はある程度の安心感をもたらし、
リレーションによって情報開示の段階を設けられる制限の自由度
が調整を可能にする。不幸にして知り合ってしまったような
困った相手を強制的に没交渉にもできる。
skypeと同等のビデオ通話機能までもが搭載されている。
じつに、よく考えられ、必要なものを包括していると思う。

私はこれを「仕事に使えるコミュニケーションツール」と捉えて
利用し、既にビジネスを成立させているのだ。
電話、FAX、郵便はもう利用頻度が極端に減るだろう。
私のようにデジタイズできるものをやり取りすれば成立する
仕事をするものにとっては、そのほとんどをこれで行える。
営業・帳票の送付・製造(制作)・納品・請求。
帳簿も入出金もネットを使っているのでほぼ全ては
ど田舎の山の中であっても完結するのだ。FBすげー!